蒸し蒸しとしてくるこの季節。

あの小さな吸血鬼に悩まされる夏の到来です…

夏は嫌いではないのですが、夕方の４時を過ぎたころからどこからともなくプーンと羽音を立てて飛んでくる。

どうもあの羽音と刺されたあとの痒みにはなれることができません。

そうです。

日本語の中でも最も名前の短い生き物のひとつ。　

「蚊（か）」　です。

なぜ「か」と呼ばれるようになったのか検索してみたところ、以下のような記載を見つけることができました。

「喧・囂（かま）」の下略、「かしましき」の下略など、鳴き声のやかましさに関連付ける説のほか、「細（か）」に由来する説や、「かぶれ」「痒み」に由来する説、「噛む」に由来する説など、非常に多くの説がある。 … 漢字の「蚊」は、「ブーン」という蚊の鳴き声に由来するといわれる。http://gogen-allguide.com/ka/ka.htmlより

「ブーン」＝「虫」＋「文」　って・・・

なんと奥ゆかしい日本語なのでしょう。

擬音を文字にできる文化って素晴らしいですね。

蚊のことを少し知ろう

さて、世界には何種類くらいの蚊がいるのかご存知でしょうか。

その種類なんと、びっくり！

約３７属！約２５００種！

日本に限っても１２属、１００種が知られているそうです。

蚊のなかでも吸血しない種類も多いのですが、共通しているのはオスは花の蜜や果実の汁、樹液などをエサとしており、血を吸うことはないそうです。

蚊にも夜間活動型と昼間活動型の２つがあるそうで、イエカ、ヌマカ、ハマダラカは夜行性で、ヤブカは昼行性なんだそうです。

夜、寝静まったころ、どこからともなく聞こえてくるあの「ㇷ゚ーン」という羽音。

あの羽音の主はアカイエカというイエカの仲間だそうです。

もうひとつ代表的な蚊ですが、見るからに痒そうなシマシマ柄のヒトスジシマカ。

どこにでも産卵可能で、流れの弱い用水路や湿地、堀などを中心に竹藪の切り口、空き缶やちょっとした水溜まりで繁殖してしまいます。

一時期有名になったデング熱の媒介者としても有名になってしまった蚊のひとつです。

蚊が嫌うといわれる植物モスキートブロッカー

英名では「レモンセンテッド・ティーツリー」と呼ばれ、葉に触れると爽やかなレモンの香りが楽しめる植物、いわゆるハーブです。

フトモモ科の植物に多く含まれる「シトロネラ」という成分がモスキートブロッカーにはたくさん含まれており、

それが蚊に対して忌避効果を発揮するとされています。

常緑で生長しても樹高3ｍ程で、初夏には白く美しい花を楽しめます。

葉は乾燥させてポプリにできるほか、ハーブティーとしても利用できます。

科・属名

フトモモ科レプトスペルマム属（ギョリュウバイ属）

学名

Leptospermum liversidgei

忌避成分シトロネラとは？

シトロネラという植物は柑橘系に似た優しく爽やかな香りがするのですが、世界中で多く栽培されている香料植物として有名です。

人間にとってはスッキリとしてよい香りのシトロネラ成分ですが、実は虫たちにとってはとても嫌な香りとなるようです。

シトロネラを精製したアロマオイルは天然の虫よけとして定番であり、シトロネラを染み込ませた繊維で作られた蚊帳は古くから利用されていることからもわかるように、

非常に効果のある蚊や虫などの忌避成分となります。

蚊よけに効果的な方法

寒冷地以外であれば庭木として定植し、大きく育ててあげると虫よけ効果が高くなります。

１株よりも複数植え込むことで、虫が嫌う香りの範囲も広がりますので、ある程度の株を植え込むことをお勧めいたします。

育て方のポイントなど

置き場所は日向〜半日蔭の場所が適しています。

比較的耐寒性がある為、寒冷地以外では戸外で越冬可能で、水やりは土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。

肥料は、春〜秋の生育期間に緩効性の固形肥料を施します。

まとめ

いかがだったでしょうか。

虫除け用に市販されている薬剤のように強い効果を瞬時に得ることは難しいのですが、

持続的にその効果を発揮してくれる活きた忌避植物モスキートブロッカーに

虫よけを頼ってみるのも悪くはないのではないでしょうか。

特にペットを飼っていらっしゃる皆様には、安全性の観点からお試しいただきたいなと思います。