食虫植物 セファロタス フォリキュラリス は1属1種の珍しい食虫植物
セファロタス フォリキュラリス とは
セファロタスという食虫植物があることをご存知でしょうか。
私もこの仕事を始めるまで全く知らなかったのですが、とても珍しい植物なのです。
一般的に知られている食虫植物にはハエトリソウ、ウツボカズラ、モウセンゴケなどが代表的ですが、
ちょっとマニアックになってくると、タヌキモ、ムジナモ、サラセニア、ミミカキグサなどもあり、
お好きな方はもちろん知っていらっしゃるのではないでしょうか。
ただ、そのさらに上に行くのがこのセファロタスではないでしょうか。
というのも、他の食虫植物はとても多くの仲間が存在しておりバラエティー豊かなのに対し、
このセファロタス、なんと1属1種、しかもオーストラリアの限られた地域にしか分布していない
とても珍しい植物なのです。
https://planchu.jp/wp/products/3000098-2/
学名
Cephalotus follicularis
科・属名
フクロユキノシタ(セファロタス)科セファロタス属
分布
オーストラリア南西部
セファロタスの特徴
同じような落とし穴式のウツボカズラやサラセニアは飛翔性のハエやハチ、樹上のアリなどをとらえます。
それに対し、このセファロタスは捕虫の袋以外は地中に埋もれており、捕虫の袋も地面から少し顔を出しているだけです。
おそらくは、地面を這う虫、とくに歩行性の高いアリの捕食に特化した食虫植物のようです。
また、大きな特徴がフタにあります。
サラセニアやネペンテスなどの落とし穴式捕虫葉を持つ種類の食虫植物たちは、
一度開いてしまったフタを閉じることはないのですが、このセファロタス。
なんと、開いたり、閉じたりする変わった特徴を持っているのです。
このフタの開閉がセファロタスの健康状態を知るバロメーターとなるのですが、
基本的に開いているときは調子が良い時の場合が多いです。
それに対し、フタを閉じてしまっている場合。
これは地下に埋まった本体の状態があまり良くなかったり、
乾燥気味になってしまっているサインだったりするようです。
なので、毎日観察する中で、フタを閉じてしまってはいないか、よ~く見ていただきたいです。
その他、変わった特徴として挙げられるのが秋の紅葉。
紅葉を感じられる赤や紫へと変化をしていきます。屋内の安定した環境でも秋になれば紅葉は進むのですが、
屋外などで自然の寒さに当ててあげることでさらに紅葉を深めます。
その点、このセファロタスはとても丈夫であり、日本の環境にも適していることから
限られた少ないスペースとちょっとした装置のみで楽しめるという点では
食虫植物初心者の方にもお勧めできるかもしれませんね。
セファロタスの管理
セファロタスはちょっとした設備さえあれば、とても簡単に楽しめる食虫植物です。
管理の仕方はいろいろあるようで、大きく分けると2種類あります。
1.密封しない容器での管理
セファロタスはオーストラリアの海岸線に近い岩場に密生しているといわれています。
そのため海風などの空気の流れを好むことから、極端な密閉せず、また用土が湿っている状態を維持します。
ただし、濡れたままにはしないようにして管理を行います。
この管理方法の利点として、より自然界に近い環境を用意することで、状態良く、大きく育てることが可能になります。
また、用土として主に使用されるミズゴケの腐敗状態を未然に防ぐことができるという点が大きなメリットです。
ミズゴケが腐敗してしまうと植物が一気に調子を状態を崩してしまいますので、
適度な保湿を心がけさえすればとても良い状態で管理を行うことができます。
ただし、毎日の保湿管理が行き届いていないと、用土が乾燥していしまい、
セファロタスも水枯れを起こす可能性もありますので、毎日世話なんでできないよという方にはやや不向きと言えます。
2.密封した容器での管理
もう一つの方法があります。1.の密閉した容器の正反対である、少し高さのある容器を密閉して、
少なめに水を張った状態の越水で管理を行う方法です。容器は蓋つきの水槽でも100円ショップの蓋つき容器でも構いません。
見栄えが良いのは水槽ですが、管理の手間はあまり変わりませんのでお好みでお選びください。
この方法はとある生産者の方から伝授いただいたのですが、高湿度を好むセファロタスを最も簡単に管理する方法となります。
日々の管理がほとんどいらず、忙しい方にお勧めな方法です。
注意点としては、密閉された容器の中で管理しますので、極度の高温や低温環境では不向きとなります。
最悪の場合、しばらく見ないうちに消滅していたなんてこともありますので、1年を通じて安定した気温(25℃前後)
に保てる環境を前提とした管理方法となります。
また、密閉している分、容器内の湿度と温度が高くなることから、菌が繁殖しやすくなり
ミズゴケが腐敗することがあります。腐敗してしまった用土をそのままにしていると、
あっという間にセファロタスが調子を崩してしまいます。
ある程度のタイミングで用土の交換を行い、腐敗や劣化を未然に防止することをお勧めします。
セファロタス必要な光量
直射日光でも問題なく育つようですが、容器内が高温化してしまう懸念があるため
当店では屋内管理を前提とし、水槽用や植物育成ライトの使用をお勧めいたします。
近年は水槽用LEDライトがとても進歩しており、すくない電力で効率よく成長を促進することができます。
照射時間は1日10~12時間程度が良いようですが、光の強さに応じて調整してみてください。
植物育成ライトの蛍光灯20W×2以上あれば問題なく育ってしまいますので、ある意味初心者の方向きかもしれませんね。
セファロタスのエサ
皆さんが最も気になるのが、セファロタスの餌についてではないでしょうか。
色々な方が食虫植物で実験されておりますが、エサを与えた方が良いのかについて。
色々考え方があるので、一概には言えませんが、基本的にセファロタスにはエサを与えなくてよいと思います。
というのも、基本的に光合成を行って成長をしますので、虫エサは補助的な役割になるのだと思います。
また、定期的に蓋の開閉を行うことで、外部から空気中の微生物や目に見えないような小さな窒素分などが
自然と混入してきますので、あまりエサを意識する必要はないと思います。
もちろん好みですが、セファロタスにエサを与えてあげたいという場合は、植物に負担のないように
様子を見ながら少しずつ与えてみてください。
最も手軽なのは、金魚やメダカ用の乾燥赤虫。適度な栄養と乾燥しているので衛生面からみても乾燥赤虫がお勧めです。
以上、セファロタスをご紹介してみたのですが、いかがだったでしょうか。
当店でも適正環境が整わないので、残念ながら店舗には置くことができませんが、
お声かけさえいただければ、事務所で大切に管理しているセファロタスをお見せすることはできます!
チャレンジしたいという方はぜひ、当店にてお求めいただけると幸いです。
https://planchu.jp/wp/products/300054-2/
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